2019年5月25日
こんにちは。与野駅西口徒歩10分にあるコバヤシデンタルオフィス歯科衛生士の人見です。
今回は前回の続きで、歯とタバコの関係についてお話しさせて頂きます。
★喫煙と歯科疾患の関連性
2016年、厚生労働省はタバコによる喫煙者本人への影響として、歯科疾患との因果関係の評価を行いました。
レベル1:科学的証拠は因果関係を特定するのに十分である
レベル2:科学的証拠は因果関係を示唆しているが十分ではない
それぞれどのレベルかをみていきます。
〇頭頸部癌 レベル1
喫煙は確立された頭頸部がんの原因の一つです。
タバコの煙が直接曝露される扁平上皮に由来する癌がほとんどです。
また、多くの研究で喫煙者の口腔・咽頭上皮で癌化する前段階においても遺伝子変異が生じていることが報告されています。
頭頸部癌の発症リスク
発症要因 発症リスク
・喫煙 5~25倍
・飲酒 5.5~33.8倍
・ヘビースモーカー+過剰飲酒 200倍以上
〇歯周病 レベル1
喫煙は歯周病の最大の危険因子です。
日本歯周病学会による歯周病分類システムでは歯周病のリスクファクターとして喫煙関連歯周炎の病名があります。
歯周病にかかる危険は1日10本以上喫煙すると5.4倍に、10年以上吸っていると4.3倍に上昇し、また重症化しやすくなります。
禁煙することでこの危険性が下がっていくことも研究の結果わかっており、「歯周病にかかりやすさ」は4割も減ります。
〇虫歯 レベル2
生後4ヶ月の乳児の受動喫煙は虫歯のリスクをおよそ2倍に増加させ、家庭内に喫煙者がいる場合でもおよそ1.5倍に増加します。
これは受動喫煙による唾液量や成分の変化が虫歯のリスクの増加の原因である可能性について示唆しています。
〇口腔インプラントの失敗 レベル2
歯科インプラント治療では、喫煙者へのインプラント19836本のうち1259本が失敗(6.35%)、非喫煙者へのインプラント60464本のうち1923本は失敗(3.18%)しています。
また、喫煙をしていると1年未満のインプラントの脱落リスクが約2倍に上がるという報告もあります。これらは喫煙によって歯肉の血行不全による免疫能の低下が起こり、細菌感染が起こりやすくなることが考えられます。
〇歯の喪失 レベル2
現在または過去喫煙者で1日21本以上吸うグループは非喫煙者グループに比べて9本以上歯を失うリスクは約2倍となります。
また、喫煙年数が最長のグループのリスクは現在喫煙者(46年以上)では、非喫煙者グループの2倍、過去喫煙者(31年以上)では3倍となっています。
現在喫煙者でも過去喫煙者でも9本以上の歯を失うリスクを喫煙本数別、年数別に比べてみると、いずれも喫煙本数が多くなるほど、また喫煙年数が長くなるほどリスクが高くなるという傾向が確認されています。
★禁煙について
タバコをやめれば身体に良いことは分かっていても、タバコをやめられないのはなぜでしょうか?
ニコチンの依存性は麻薬並みだと言われています。
タバコをやめたくてもやめられないのはニコチン依存症のためでれっきとした病気です。
現在は治療に有効な薬が開発されて、禁煙外来での禁煙成功率は70%に上ります。
禁煙に成功すると、危険因子となっていた歯周病は改善され、口腔ガンのリスクは減少し、味覚が正常となり楽しい食生活を送ることができるでしょう。
それだけでなく、お口以外の全ての臓器も同様に危険因子がなくなることで色々な病気のリスクが減少します。
さらに、ご家族、ご友人、職場、道ですれ違う不特定多数の人々の受動喫煙、三次喫煙もなくなりメリットだらけです。
タバコをやめたい方、当院がお手伝いします(^^)/ お気軽にご相談下さい☆

